小野寺浩二作品の初期問題作紹介

ニコニコ動画（正確には静画の方）で『妄想戦士ヤマモト』や『カバディ７』が電子書籍として読めるようになっているようですね。これを機に現在は入手しづらい初期作品が読めるようになってほしいものです。
などということを考えながら、以前当ブログで書いた初期小野寺作品の紹介を見返していたのですが、またいろいろと紹介したい欲望が沸々と湧いてきましたので、久しぶりに作品紹介をしてみようと思います。

しかも問題ありそうやつを。

『ロリータ番長』等の作品でもお分かりの通り、初期作品は現在とはかなり異なる作風のものが多いです。
恐らく小野寺先生としては思い出したくない＆思い出されたくないのではないかなぁとも思いますが、個人的には今こそ是非思い出していただきたいところなので、紹介してしまいます。

今回は『仮面ロリダー』です！

 

【掲載単行本】オレンジコミックス『ロリータ番長ＲＸ』及びDaito Comics『嗚呼！熱血ロリータ番長PS』





■氏曰く、「…どこでまちがえちゃったのかなぁ？」

…どういう作品かは言わなくても分かっていただけるでしょうが、一応解説。
主人公・本郷寺武士はロリコンであり国際幼女犯罪組織ヂョッカーに改造された改造人間。
彼はロリータ魂に火がつくとベルトの風車が回りだし仮面ロリダーへと変身するのです。その力を使って欲望の限りを尽くそうと誘われますが、そこは正義の心を持ったロリコン！ヂョッカーとは袂を分かち、幼女を守るために戦う戦士となるのでした。

もう色々問題です。
問題点
その１　グロい。
その２　差別発言。
その３　石ノ森先生ごめんなさい。

たった２回、合計16ページの作品なのに、ヒドイです。
その３は触れると本格的にまずいかもしれませんので省略。
まずその１。
ロリを扱ってる作品の割にやたらグロ表現（もちろんギャグとしての）が多いです。大人の女性はいきなり真っ二つ。挙句、男児は必要ないので銃殺。流石国際幼女犯罪組織は格が違った。
しかしロリダーも負けて（？）いません。
上の画像の通り、怪人の口にダイナマイトをブチ込み発破！しかも助けるはずの女児たちまでその爆発の犠牲に。

なぜか分かりませんが、初期デラコー作品はややグロ傾向が高いです。子供が無邪気な残酷さで笑っているのと同レベルとも言えるので、まぁ、「幼稚」と切り捨てられればそこまでですね。

その２の方はブス差別。きれいな言葉でごまかすと「かわいいは正義」（笑）
ロリダーに対抗する手段として、幼女を盾にする怪人。

「くくく犬や猫は殺せても　幼女を傷つける事はできまい」（これも十分ヒドイ）

と一方的に攻撃されてしまい、追い詰められたロリダーが見つけた突破口。
それは「不細工な幼女」。

「俺には幼女を傷つける事はできない　だがっ　ブスは別だ！！」


今この作品をまともに掲載することができるのでしょうか？そういう意味では貴重です。
しかしこういうことをぶちまける事が出来るのがマンガの一つの利点だと思います。
…いやそういう風に言ってしまってはいけないような気がするんですが、スカっと笑い飛ばせるということで。
『妄想戦士ヤマモト』での「不細工だから美しいものを描くんだ！」発言とか。マンガの懐の深さだと思うんですよねぇ。

この『仮面ロリダー』に限らず、問題作は他にもあります。
しかしこう言った作品を積み上げて現在のマンガ家「小野寺浩二」がある、と。これもデラコーの一部である、と。
「最近のデラコー作品しか知らない方向けの初期作品紹介」の時同様、現在の作品とはまた異なるインパクトを以て、小野寺先生の名を広める事ができればと思っております。

…ぶっちゃけどんなネタを使っても話題になってしまえばこっちのもんよ（最低）