『ソレミテ～それでも霊が見てみたい～』第五夜感想

今回の『ソレミテ』は普段とやや異なる閑話休題のような回。
と言っても心霊スポットに行かないわけではありません。
今回一行が訪れた場所は、

「東京タワー」！

…え？

※以下、ネタバレ注意

 

心霊スポットとは無縁そうな東京タワーですが、実は心霊現象の噂があるようで、「東京タワーをバックに写真を撮ると人影が写る」、「ガードマンがラップ音に悩まされる」などいろいろあるようです。
…で、そんな東京タワーで彼らがいきなり見たものは

「ハイボールガーデン」

ロケ日の7/27は東京タワーでイベントが行われていたようで、ジュリアナねーちゃんが踊ってたり全く心霊現象など発生する気配なし。
挙句、石黒先生が小野寺先生を喜ばせるために着てきた「メガネＴシャツ」が霞む始末。
「もうどうすんだよ？！」となった結果、「東京タワー」→「NHK放送博物館」→「将門公の首塚」と場所を変えることになりました。放送博物館そばにある愛宕神社でオーブに遭遇するも心霊現象としてはレベルが低く物足りない面々。
しかし首塚では…？というお話。

今回の見どころは「石黒先生」です。
出だしですべった姿だけでなく、女性陣２人を怖がらせようと画策する姿はとても輝いています。小野寺先生をして「こんな楽しそうな顔初めて見ましたよ」と言わせるほど。
『ソレミテ』はもちろん心霊スポットレポートマンガであるわけなのですが、石黒先生のリアルな姿を見られる貴重な（？）作品なのかもしれません。小野寺先生の方は、まあ…変な行動も見慣れてるし…。
心霊スポットレポートマンガとしてではなく、「石黒正数観察マンガ」として面白い回でした。

一方、小野寺ファンとしての（やや変な方向からの）見どころもあります。
それは今回のスポットである「東京タワー」と「将門公の首塚」。
この二か所、実は小野寺作品とよく縁のある場所なのです。

まず東京タワー。こちらは『妄想戦士ヤマモト』と『義経ちゃん剣風帖』で登場しました。特に『義経ちゃん』の方は単行本２巻の平家との戦いの戦場となっている、とても盛り上がった場所。
今回の『ソレミテ』で石黒先生と星野さんは「描くの面倒そうだから困らせてやろう」という意図で東京タワーをチョイスしていますが、実は結構描き慣れていたようです。

将門公の首塚の方はこれまた『義経ちゃん』と『スピリチュアルぱらだいす』にて登場しています。どちらの作品でも首塚の説明をされているので（『義経ちゃん』は作品がそのものズバリなので詳しいです）、小野寺ファンが将門公の首塚の説明を読むのは３回目なんですね、実は。

…まぁ、「東京タワー」も「将門公の首塚」も、私がそのことを思い出したのはこの感想を書く段になってからなんですけどね。

というわけで、今回は作品自体も「企画意図がブレにブレながら（小野寺先生・談）」なので、感想の方も『ソレミテ』のみを読んでいる方とは異なる方向から書いてみました。
そろそろレポートマンガの感想を書くのも厳しくなってきたので、また次も変な方向からの感想になるかもしれません。ご容赦を。

他の作品の感想
『それでも町は廻っている』…なぜ推理編になると歩鳥は妙に達観したキャラになるのだろうか…？最終的にはオチ要因になるんだけれども。あと今回の事件、あれだけ推理したのだから普通にクラスメイトが犯人でも良かったと思うのですが。現実は理路整然と行くものではなく、結局偶然の重なりなんだよという石黒先生の意図なんでしょうか？

『並木橋通りアオバ自転車店』…今回は小野寺ファンには有名な「桃寺コージ」先生の回。とは言え、実は私『アオバ』はほぼ未読なので、桃寺コージがどれほどデラコーなのか解らないんですよね。私としてはアオバの容姿だけでご飯１０杯イケ…じゃなくて読む価値がある作品なので、いずれ全巻揃えたいところ。

『カラメルキッチュ遊撃隊』…『ソレミテ』目当てにアワーズを買い始めた時から気にいって毎回読んでる作品。途中から読み始めたのでまだ世界観が分からないところがありますが、引き込まれます。絵も好み。
…いや、決してカランが好みのポニテだっただけではありません。
あと今回の感想で『スピぱら』を見返して気付いたのですが、大石さんはサンデーＧＸ上で『スピぱら』の応援イラストを描いていたんですね。…ヨシ、単行本買おうっと。

『ドリフターズ』…載ってねぇよ…。